The evolutionary origins of ritualized acoustic signals in caterpillarsJaclyn L. Scott, Akito Y. Kawahara, Jeffrey H. Skevington,Shen-Horn Yen, Abeer Sami, Myron L. Smith, Jayne E. Yack
Journal name: Nature Communications
Volume:1,Article number:4
生物は様々な方法でコミュニケーションをとる。視覚、聴覚、化学物質など様々な方法でコミュニケーションが行われている。初めは種内コミュニケーションと直接関係のない形質の「儀式化」が進化の過程で起こり、コミュニケーションの進化が起こると考えられているが、その進化の道筋について具体的な道筋が示された例はごく少ない。
上記論文ではカギバガ科の蛾の幼虫を材料に、種内競合が起こる際に発音する種、しない種の系統関係を調べ、各形質との関係について考察している。
競合の際に発音する種では、幼虫の最後部の腹節に発音に関与するオール状の発音器官が存在し、腹脚は無かった。一方、発音しない種では同じ腹節に腹脚が存在していた。系統関係の解析では、腹脚が存在するものが祖先的であり、その後、腹脚を失ったものの中から、発音に必要なオール状器官を獲得したものが出現したことが示唆された。積極的に発音せず、最後部の腹節を移動のために用いている祖先的な種でも、移動の際には音が発生する。
以上の結果は歩行時に発生する音が、後のより強調された音響シグナルの進化の源となった可能性を示したものであり、個体間シグナルの進化を考える上で大変興味深いと感じた。

←現在4位です。ありがとうございます。